つみたて投資枠はいくらから始められる?少額でも効率よく運用するコツも紹介
つみたて投資枠は、毎月100円や1,000円といった少額から始められます。たとえ少額でも、長い時間投資し続けることにより複利効果を得られ、資産を形成できる可能性があります。できるだけ長い期間積み立て続けるためには、ご自身にあった無理のない金額を設定することが重要です。
そこで、積立金額の決め方や、少額の積立でも効果的な運用をするコツを解説します。収入や家計状況などから、ご自身にあった積立金額を考えていきましょう。
- つみたて投資枠は毎月100円や1,000円から始められる
- 少額から始めても、長期間積み立て続ければ資産を形成できる可能性がある
- 積立金額はあとから変更できるため、できるだけ早いタイミングでスタートすることが大切
目次
OPENつみたて投資枠は毎月100円や1,000円から始められる
つみたて投資枠を活用した投資は、毎月100円や1,000円といった少額から始められます。
投資を始めるには数十万円、数百万円といった大きな金額が必要と思う方もいるかもしれません。しかし、NISAを活用した投資は、少額でもスタートできることが特徴であり魅力のひとつです。毎月100円や1,000円であれば、学生や投資初心者の方でも挑戦しやすいでしょう。
なお、積立設定できる最低金額は、金融機関によって異なります。
あわせて読みたい
つみたてNISAとは?メリットデメリットや仕組みを初心者向けにわかりやすく解説
つみたて投資枠はいくらから始めるのが効果的?
つみたて投資枠をいくらから始めるべきかは、人によって異なるため、断言できません。
ただし、たとえ毎月1,000円や3,000円といった少額でも、10年、20年と長期間積み立て続ければ資産を形成できる可能性があります。
たとえば、毎月1,000円を年5%の金利で20年間積立投資した場合、元本24万円に対する運用益が約17.1万円発生し、資産総額が約41.1万円になると試算できます。
※あくまでもシミュレーションの結果であり、実際の運用成果は異なります。
毎月の積立金額は、任意のタイミングで増額できます。
最初は1,000円から始めて、収入が増えたときや余裕が出てきたときに2,000円、3,000円と積立金額を増やせれば、さらに大きく資産形成できるでしょう。
あわせて読みたい
つみたて投資枠(旧つみたてNISA)の始め方をわかりやすく解説!口座開設の流れや必要書類
つみたて投資枠で毎月いくらずつ積み立てている?
一般社団法人投資信託協会のアンケート調査によると、つみたて投資枠における毎月の積立金額の希望額は平均3.3万円でした。つみたてNISAでの毎月の積立金額の希望額を聴取した2021年、2022年と比べると、大幅に増えていることがわかります。
年代別・世帯年収別の積立投資希望金額の平均は、次のとおりです。
【年代別】
【世帯年収別】
なお、アンケート結果はあくまで希望金額であり、新NISAが開始される前の2023年時点の調査によるものです。実際に積み立てている金額ではないことに留意しましょう。
参考:一般社団法人投資信託協会「2023年(令和5年)投資信託に関するアンケート調査(NISA、iDeCo等制度に関する調査)報告書」
あわせて読みたい
つみたて投資枠(旧つみたてNISA)は毎月いくらがいい?平均額や決め方を紹介
つみたて投資枠の金額の決め方
次のポイントを押さえれば、ご自身にあった積立金額を決めやすくなるでしょう。
- 家計簿をつけて余剰資金がいくらになるかを確認する
- 運用年数と目標金額から考える
無理な金額で始めてしまうと、生活費が不足してしまい、途中で辞めざるを得ない状況になる可能性があります。
ご自身にあった無理のない金額で始めることが大切です。
家計簿をつけて余剰資金がいくらになるかを確認する
まずは家計簿をつけて、収入と支出を確認しましょう。収支を把握できれば、生活に余裕があるか、余剰資金がいくらあるかを把握できます。
NISAに限らず、投資は余剰資金で行うことが大切です。生活に必要なお金まで投資に回してしまうと、生活が苦しくなってしまう可能性があります。
たとえ生活に余裕がなかったとしても、収支を把握できていれば、抑えられそうな支出を見つけやすくなります。保険を見直したり、不要なサブスクリプションサービスを解約したり、外食の回数を減らしたりして、余剰資金を確保しましょう。
運用年数と目標金額から考える
ご自身の年齢を考慮しつつ、何歳までにいくら資産を形成したいかといった具体的な目標金額からつみたて投資枠の金額を決めることも可能です。
たとえば、25歳の方が55歳までの30年間で1,500万円の資産を形成したい場合、投資をせず預金だけで資産形成しようとすると、毎月約42,000円貯金する必要があります。
しかし、つみたて投資枠を活用した投資なら、想定利回り3%で30年間積み立てる場合、毎月約26,000円で目標金額を達成できる可能性があります。
※あくまでもシミュレーションの結果であり、実際の運用成果は異なります。
投資では複利効果を受けられるため、預金だけで資産形成するよりも少ない積立金額での目標達成が期待できます。
複利とは、元利(元本+利益)に利益が発生する仕組みのことです。
積立金額は途中でも変更できる
毎月の積立金額は、いつでも変更できます。
積立金額の変更手順は金融機関によって異なりますが、スマホやパソコンから変更が可能です。
積立金額を変更するタイミング
昇給したときや、家計を見直して支出を減らせたときなど、家計に余裕が出てきた際は、増額を検討するとよいでしょう。
反対に減額もできるため、収支の状況にあわせて変更しましょう。
少額の積立でも効果的な運用をするコツ
「少額だと意味がない」と思う方もいるかもしれませんが、運用方法によっては資産形成は可能です。
ここで紹介するポイントは、積立金額に関係なく資産形成において大切なことも含まれています。特に投資初心者の方は、つみたて投資枠を始める前にチェックしておきましょう。
- できるだけ早いタイミングでスタートする
- 増額設定・ボーナス設定をする
- 値下がりをしてもすぐに売却しない
できるだけ早いタイミングでスタートする
特に少額から投資を始める方は、できるだけ早いタイミングでスタートすることが大切です。
早く始めるほど、長い期間、投資・運用できます。長い期間投資を続けることで、複利効果が大きくなります。
たとえば、5,000円を10年積立投資する場合と、5,000円を20年積立投資する場合では、将来的な運用収益に34万円の差が生じます。時間をかけて運用するほど、複利効果が得られることがわかるでしょう。
※あくまでもシミュレーションの結果であり、実際の運用成果は異なります。
さらに、長い期間定期的に積み立て続けることにより、安いときに買わなかったり、高いときにだけ買ってしまうことを避けることも可能です。
つみたて投資枠では、投資対象商品が長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託に限られており、積立投資しかできません。そのため、10年、20年といった長期間積立投資することで利益を得られる可能性が十分にあります。
「◯歳までに△万円の資産を作る」といった具体的な目標がない場合でも、可能であれば早いタイミングでNISA口座を開設し、少額から積み立て始めるとよいでしょう。
ボーナス設定や増額設定をする
つみたて投資枠をスタートしたあとは、ご自身の収入や家計状況に応じて積立金額を変更できる「ボーナス設定」や「増額設定」を利用することも検討しましょう。
「ボーナス設定」とは、毎月の積立とは別に、追加で積立金額を設定できるというものです。金融機関によっては、「増額設定」などと名称が異なる場合もあります。
つみたて投資枠の積立金額は、1,000円以上1,000円単位などと、細かく設定することが可能です。
年収が上がった場合や、賞与を受け取った場合は、ボーナス設定や増額設定をして、無理のない範囲で増やしてみるとよいでしょう。
値下がりをしてもすぐに売却しない
つみたて投資枠を活用して投資をする場合は、たとえ値下がりをしてもすぐに売却しないことが大切です。
特に投資経験が少ない方のなかには、元本割れをすると「このまま値下がり続けてしまうかも」と不安になり、売却を急ぐ方もいるかもしれません。
投資をしていると、元本割れすることもあります。ただし、今元本割れをしていたとしても、保有し続けることで基準価額が上がる可能性もあります。
基準価額が投資した金額よりも下回ったタイミングで売却しなければ実質的に損することはありません。「あのとき売却しなければよかった」と後悔しないためにも、あせらず冷静に考えるとよいでしょう。
あわせて読みたい
つみたて投資枠(旧つみたてNISA)は元本割れする?リスクを軽減する方法や対処法
少額でも長く積み立てれば効果は期待できる
つみたて投資枠は、毎月100円や1,000円といった少額でスタートできます。ご自身にあった金額を決めることも重要ですが、まずはNISA口座を開設して、少額から投資を始める準備をしましょう。
マネプラスでは、マイナンバーカードまたは通知カードと運転免許証があれば、銀行へ来店不要で「京銀アプリ」にて口座開設ができます。口座開設後は、見やすく使いやすいアプリでの取引も可能です。
なお、「自分はどんな商品を購入すればいいかわからない」という方は、金融機関で相談しましょう。
マネプラスであれば、銀行店内で資産運用・保険・各種ローンなどの相談ができます。平日はお忙しい方は、土曜日・日曜日に相談可能な「土・日ご相談プラザ」&「土曜ご相談プラザ」(要予約)もあわせてご活用ください。
つみたて投資枠の最低投資額に関するよくある質問
Q.つみたて投資枠はいくらから始められますか?
A.
マネプラスの場合は毎月1,000円から始められます。
金融機関によっては、100円から始められます。
Q.つみたて投資枠はいくらまで積み立てられますか?
A.
新NISAのつみたて投資枠の年間投資枠は120万円のため、1ヵ月あたり10万円が積立上限となります。
あわせて読みたい
つみたて投資枠(旧つみたてNISA)の上限とは?上限額まで使い切る方法やメリット
Q.つみたて投資枠は少額だと意味がないのは本当ですか?
A.
少額投資は意味がないといわれることもありますが、長く投資し続けることで資産を形成できる可能性があります。
毎月の積立金額は、収入や家計状況などに応じて、あとから変更することも可能です。
監修者コメント
新NISAは非課税投資期間が無期限なので、少額でも継続していれば複利効果により、大きく増えている可能性もあります。つみたて投資枠は投資商品の中でも、比較的リスクを抑えて運用できる商品が揃っているため、資金に余裕があるなら始めてみるべきでしょう。