カードローンで繰り上げ返済をすると利息・返済期間はどう変わる?タイミングや方法も紹介

更新日:2024/07/01
カードローンで繰り上げ返済をすると利息・返済期間はどう変わる?タイミングや方法も紹介

繰り上げ返済(任意返済)とは、約定返済とは別に、任意のタイミングで自由に決めた金額を返済する方法です。 繰り上げ返済を活用すれば、利息の軽減や返済期間の短縮が期待できます。

ただし、経済的に余裕がない状況で無理に繰り上げ返済をすると、毎月の返済に遅れたり、借り入れを繰り返したりしてしまう可能性があります。

返済の負担を増やさないためにも、繰り上げ返済をすべきタイミングかを判断しましょう。

この記事で分かること
  • 繰り上げ返済をすると、利息が減ったり返済期間が短くなったりする可能性がある
  • 毎月の返済額が減ってきたり、収入が安定したりしたタイミングの繰り上げ返済は有効
  • 生活に余裕がないのに無理に繰り上げ返済をすると、負担が増えてしまう可能性がある
監修者からのコメント

繰り上げ返済をすると、利息の軽減や返済期間の短縮、精神的な負担の軽減などの効果が期待できます。とはいえ無理に行うと、生活資金が足りなくなってしまうことがあるため注意が必要です。効果的に繰り上げ返済のメリットを得るためには、余裕資金で返済することが大切です。返済するときには手数料がかからない方法を選び、余分な費用がかからないようにしましょう。

目次

OPEN

カードローンの繰り上げ返済とは毎月の返済に追加で返済すること

繰り上げ返済(任意返済)とは、約定返済とは別に、任意のタイミングで自由に決めた金額を返済する方法です。将来の約定返済分を、先回りして返済するイメージです。

約定返済とは、毎月決められた期日に決められた金額を返済する方法を指します。

繰り上げ返済は、金融機関によって「任意返済」や「随時返済」「臨時返済」と呼ばれることもあります。

繰り上げ返済の仕組み

繰り上げ返済を活用することで、利息負担の軽減や返済期間の短縮が期待できます。経済的に余裕があるときは、繰り上げ返済を積極的に検討しましょう。

なお、借入残高の一部を返済する繰り上げ返済に加えて、借入残高とそれに対する利息をすべてを返済する「一括返済」もあります。

あわせて読みたい

カードローンを一括返済するメリット・デメリット、返済方法や注意点を解説

あわせて読みたい

カードローンの返済方法とは|無理なく確実に返済するコツを解説

カードローンで繰り上げ返済をするメリット

カードローンの繰り上げ返済には、次のメリットがあります。

カードローンで繰り上げ返済をするメリット

  • 利息の軽減・返済期間の短縮につながる
  • 精神的な負担を軽減できる

利息の軽減・返済期間の短縮につながる

繰り上げ返済した金額はすべて元金にあてられるため、利息が減ったり、返済期間が短くなったりする可能性があります。

カードローンの毎月の返済額には、利息が一部含まれていますが、繰り上げ返済した金額分はすべて元金の返済にあてられます。

利息は、元金・金利・利用日数をもとに計算されるため、元金が減るほど利息額・支払総額も減らせる可能性のあるしくみです。加えて、返済期間の短縮も期待できます。

利息の軽減・返済期間の短縮につながる

※元利均等返済の場合

繰り上げ返済によって利息額や返済期間がどれほど変わるかは、借入残高や繰り上げ返済の金額によって異なります。一般的に、繰り上げ返済の金額が大きいほど、返済負担軽減の効果が期待できます。

【利息・返済期間】繰り上げ返済のシミュレーション」では、繰り上げ返済前後の利息額や返済期間を紹介していますので、あわせて参考にしてください。

あわせて読みたい

カードローンの金利とは?仕組みや比較方法、計算方法を解説

精神的な負担を軽減できる

お金を借りてから完済するまでの長期間、「早く完済しなければ」と思い続けるのは精神的な負担になる人もいるかもしれません。

利息額・支払総額が減り、返済期間が短くなれば、その分精神的な負担の軽減にもつながり、完済へのモチベーションも上がるでしょう。

【利息・返済期間】繰り上げ返済のシミュレーション

繰り上げ返済によって、実際に利息額や返済期間にどれほど影響するかを紹介します。

たとえば、次の条件で繰り上げ返済した場合、返済期間が7ヵ月短縮でき、約7万円の利息負担を軽減できる可能性があります。

【シミュレーション条件】
借入残高:100万円
金利:年14.5%
当初借入期間:5年0ヵ月
繰り上げ返済時の返済済み期間:1年0ヵ月
繰り上げ返済額:10万円

【シミュレーション結果】

【利息・返済期間】繰り上げ返済のシミュレーション

※シミュレーション結果はあくまでも簡易的な試算であり、お取引状況により実際のご返済金額やご返済期間と異なる場合があります。

カードローンで繰り上げ返済をするときのコツ

繰り上げ返済を行う前に押さえておきたいコツを紹介します。

カードローンで繰り上げ返済をするときのコツ

  • 無理な繰り上げ返済はしない
  • 各種支払い・返済のお金を確保しておく
  • 手数料がかからない方法で返済する

無理な繰り上げ返済はしない

繰り上げ返済を無理して行うと、毎月の返済(約定返済)に遅れたり、生活費が足りなくなり追加でお金を借りたりしてしまう可能性もあります。

繰り上げ返済を活用して早く完済することも大切ですが、まずは約定返済に遅れないことが重要です。

約定返済に遅れると、遅延損害金が発生します。遅延損害金とは、カードローンなどの返済が遅れた際に発生するお金です。遅延損害金は、上限金利と同等もしくはそれ以上であることが多く、遅れた日数分かかるため、返済負担が大きくなってしまいます。

さらに、信用情報には異動(長期にわたる支払いの遅れ)の有無や、過去の入金状況が記録されています。異動の記録があったり、過去に何度も支払遅延していたりすると、今後の各種ローンやクレジットカードの審査に悪影響を及ぼす可能性もあります。

早く完済したいからといって、無理に繰り上げ返済をする必要はありません。

各種支払い・返済のお金を確保しておく

繰り上げ返済を行う前に、生活費はもちろん、各種支払いや返済に必要な金額は確保しておきましょう。また、急な出費があっても対応できるお金も確保しておくことも大切です。

必要資金と最低限の余剰資金を確保していないと、生活費が足りなくなったり、冠婚葬祭や家電・車の修理といった急な出費に対応できなかったりする可能性があります。

繰り上げ返済は返済負担を減らす有効な手段ですが、約定返済を確実にこなしていくことが先決です。

毎月の生活にかかる費用はいくらか、カードローンを含むすべての約定返済に必要な金額はいくらかを計算したうえで、それでも余裕があれば繰り上げ返済を活用しましょう。

手数料がかからない方法で返済する

繰り上げ返済の返済方法によっては、手数料がかかる場合があることに注意が必要です。

たとえば、ATMで繰り上げ返済する際にATM利用手数料が、振り込みで繰り上げ返済する際に振込手数料がかかる場合があります。

繰り上げ返済の方法や、返済にかかる手数料は、金融機関によって異なります。繰り上げ返済する場合は、利用しているカードローンの返済方法と手数料をあらかじめチェックしておき、できれば手数料無料の返済方法を選択しましょう。

繰り上げ返済に向いているタイミング

繰り上げ返済に向いているタイミングは、次のとおりです。

  • 臨時収入があった
  • 毎月の返済額が少なくなってきた
  • 安定して貯金ができ、お金に余裕が出てきた

いつ繰り上げ返済をすべきか、今は繰り上げ返済をすべきタイミングなのかを判断するヒントにしてください。

臨時収入があった

賞与などの臨時収入があったときは、繰り上げ返済を積極的に検討しましょう。

ただし、「カードローンで繰り上げ返済をするときのコツ」で紹介したように、必要なお金と最低限の余剰資金を確保したうえで検討することが大切です。

毎月の返済額が少なくなってきた

毎月の返済額が少なくなってきたタイミングも、繰り上げ返済に向いているタイミングのひとつです。

カードローンの返済方式が「残高スライド方式」の場合、毎月の返済額は借入残高によって決まり、返済が進むほど減っていきます。

残高スライド方式

減ってきた返済額によって、最後の数ヵ月分をまとめて繰り上げ返済できないかを検討してみましょう。

たとえば、以前毎月8,000円返済できたのなら返済額が4,000円まで少なくなったタイミングで、2ヵ月分の返済額を繰り上げ返済できる可能性があります。たとえ数ヵ月分でも早く返済できれば、その分の精神的負担を軽減できることもあります。

また、手数料がかからなければ、以前の返済額と同額にあたる金額を毎月繰り上げ返済をするのもよいでしょう。毎月の繰り上げ返済の手続きをする必要はありますが、貯金の習慣がなく余分なお金を使いがちな人には有効な手段です。

安定して貯金ができ、お金に余裕が出てきた

収入が安定したり、貯金が増えたりして、お金に余裕がでてきた場合は、貯めたお金の一部を繰り上げ返済に使用することも考えてみましょう。

ただし、貯めたお金をすべて繰り上げ返済に使用するのではなく、必要資金と最低限の余剰金額は確保し、万が一なにか起きても対応できるようにしておくことが大切です。

繰り上げ返済が向いている人

繰り上げ返済が向いている人の特徴は、次のとおりです。

  • 収入が安定している
  • 生活費と急な出費に対応できる現金を確保している

収入が安定している

毎月の収入が安定している人は、繰り上げ返済の活用に向いています。

繰り上げ返済によって支出が多い月が何度かあっても、収入の範囲内であれば生活費に影響が出にくいでしょう。もし多少の影響が出ても、収入が安定していれば、すぐに立て直せるでしょう。収入や支出が安定すると、お金を借りなくてもいい体制が築ける可能性もあります。

生活費と急な出費に対応できる現金を確保している

生活費と急な出費に対応できるお金を確保できている人は、繰り上げ返済に向いているといえるでしょう。

急な出費とは、冠婚葬祭や、家電の故障による買い替えなどが挙げられます。いつ起こるか予想しにくく、お金に余裕がないときに発生すると支払えない場合もあります。

生活費と急な出費のお金を別途確保しておけば、繰り上げ返済をした直後に急な出費が発生しても、生活費への影響がなく、やりくりに困りません。

繰り上げ返済が向いていない人

次の状況にあてはまる人は、無理に繰り上げ返済をするのではなく、まずは約定返済を確実にすることを優先していきましょう。

  • 繰り上げ返済後に約定返済の余裕がない
  • 収入が不安定・来月以降の収入がわからない
  • 毎月の生活費に余裕がなく、急な出費に備えられていない

繰り上げ返済後に約定返済の余裕がない

「生活費を削れば繰り上げ返済できるけど、今月の約定返済がギリギリ」などと返済資金に余裕がない人は、無理して繰り上げ返済をしないほうがいいでしょう。

約定返済は、完済しない限り毎月確実に返済する必要があります。

約定返済に遅れれば、遅れた日数分の遅延損害金が発生します。遅延損害金が発生してしまうと、「利息負担を軽減するために繰り上げ返済をしたのに、別途支払いが必要になってしまった」といった事態になりかねません。

収入が不安定・来月以降の収入がわからない

収入が不安定で、来月以降の収入がわからない状況の人も、無理に繰り上げ返済をしないほうがいいでしょう。来月、再来月、それ以降に大幅に収入が減ってしまうことも考えられます。

仮に収入が大幅に減ってしまった場合、借り入れを繰り返してしまう可能性があります。借入金額が増えるほど、返済期間が延び、利息額・支払総額が増えるため、返済負担を減らすよりも増やさないことを心がけるとよいでしょう。

「収入があるうちに……」と繰り上げ返済をしたとしても、結果的に返済負担が増えてしまうのであれば、繰り上げ返済のメリットを十分に受けられません。

毎月の生活費に余裕がなく、急な出費に備えられていない

現時点で毎月の生活費に余裕がなく、さらに急な出費に備えるお金が用意できていない人も、繰り上げ返済をおすすめできません。

「少しでも負担を減らしたい」と思うかもしれませんが、あまり大きくない金額であれば、繰り上げ返済によるメリットを得にくいです。近い将来、十分なメリットを得られるよう、今は生活費などを優先してお金を確保しておきましょう。

カードローンで繰り上げ返済をする方法

カードローンの繰り上げ返済をする方法は、金融機関によって異なります。一般的な返済方法は、次のとおりです。

  • ATM
  • 振り込み
  • スマホアプリ
  • インターネットバンキング

まずは利用しているカードローンの会員専用アプリやWEBサイトで返済方法を確認しましょう。

カードローンは無理なく返済することが大切

利息軽減や返済期間短縮のために繰り上げ返済するのは有効ですが、約定返済に遅れないことが重要です。

繰り上げ返済をするのであれば、まずは生活費や支払い・返済に必要な金額、急な出費に対応できるだけのお金を確保できているかを確認しましょう。必要金額と自分の収入と照らし合わせたうえで、無理のない範囲で行いましょう。

カードローンを検討するならマネプラスカードローン<ダイレクト>

現在利用しているカードローンの返済に困っているなら、より金利の低いカードローンに借り換えることもおすすめです。

マネプラスカードローン<ダイレクト>の借入利率は最大年14.5%と、消費者金融に比べて金利が低い傾向があるため、借り換えによって利息を軽減できる可能性があります。余裕ができたときに繰り上げ返済(任意返済)も活用すれば、さらなる返済負担の軽減も期待できます。

マネプラスカードローン<ダイレクト>なら、申込みから契約までWEBで完結するため、24時間365日申し込めます。申込みは、マネプラスの口座をもっていない方も可能です。
※別途、ご契約時までに普通預金口座のご開設が必要となります。

なお、「お借り入れ5秒診断」では、年齢、年収、借入件数を入れるだけで借入可能かを5秒で診断できます。
※「お借り入れ5秒診断」は借り入れを検討する際の目安であり、実際の申込時の審査結果と異なる場合があります。

お借り入れ可能かまずはチェック!お借り入れ5秒診断はこちら

よくある質問

Q.カードローンを早く完済する方法を教えてください

A.

カードローンを早く完済するには、毎月の約定返済とは別に任意のタイミングで自由に決めた金額を返済できる繰り上げ返済が有効です。

さらに、借入残高と借入残高にかかる利息をまとめて返済する一括返済もあわせて検討しましょう。

Q.繰り上げ返済はどのタイミングで行うのがよいですか?

A.

臨時収入があったときや、返済が進み毎月の返済額が少なくなってきたとき(残高スライド方式の場合)、収入が安定してお金に余裕が出てきたときなどは、繰り上げ返済が向いていると考えられます。

詳しくは「繰り上げ返済に向いているタイミング」で解説しています。

Q.繰り上げ返済にデメリットはありますか?

A.

繰り上げ返済をした月でも約定返済はしなければならないことや、手数料が発生する場合があること、無理に繰り上げ返済すると家計を圧迫するリスクがあることなどが挙げられます。

繰り上げ返済は、デメリットも理解したうえで慎重に検討しましょう。

Q.カードローンで繰り上げ返済をしないほうがよいのはどのような人ですか?

A.

繰り上げ返済後の約定返済で余裕がなくなる人や、収入が不安定で来月以降の収入がわからない人、毎月の生活費や急な出費に備えられるほどの余裕がない人は、繰り上げ返済をすべきではないでしょう。無理して繰り上げ返済してしまうと、次の約定返済や生活費に影響が出る可能性があります。

資金に余裕がないときは、繰り上げ返済をするよりも、まずは約定返済に遅れないことを意識することが大切です。

繰り上げ返済が向いていない人」でも詳しく解説していますので、今繰り上げ返済すべきか悩んでいる人はぜひ参考にしてください。

Q.カードローンの一括返済とはどのようなものですか?

A.

一括返済とは、借入残高のすべてを一度に返済することです。
なお、一括返済をしても借入残高が0円になっただけであり、解約したことにはならず、再度お金を借りることが可能です。