カードローンは年収が借入限度額に影響する?決まり方や審査・総量規制を解説

更新日:2024/04/21
カードローンは年収が借入限度額に影響する?決まり方や審査・総量規制を解説

年収は、カードローンの借入限度額が決まるうえで重要な審査項目のひとつです。ただし、借入限度額が決まる要素は年収だけではありません。

この記事では、カードローンの借入限度額の決まり方や、年収がカードローンの審査に与える影響、申込時の正しい年収の書き方など、カードローンと年収の関係性を解説します。カードローンを申し込む前に、自分の年収ではどれくらい借り入れできるかを知っておきましょう。

この記事で分かること
  • カードローンは、年収などさまざまな審査項目から借入限度額が決まる
  • カードローンの申込時は、前年の源泉徴収票で年収を確認する
  • どのカードローンでも、年収以上の借り入れはできない
監修者からのコメント

いざというときに心強い味方となるのがカードローンです。金利は、一般的に消費者金融よりも銀行のほうが低めに設定されています。できるだけ金利を抑えたいなら、銀行カードローンを選ぶとよいでしょう。ただし、借りられる金額と返せる金額は違います。借りる前にシミュレーションし、無理のない範囲で借りることが大切です。

目次

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カードローンは年収などが基準となり借入限度額が決定する

借入限度額とは、その人に設定されたお金を借りられる上限金額のことで、審査によって決まる仕組みです。

カードローンの審査では、年収をはじめとするさまざまな情報から申込者の返済能力を見極めており、年収以外の要素も含めて総合的に判断されます。

カードローンの審査で見られる項目は、おもに次のとおりです。

審査で確認される項目

属性情報とは、申込者本人の年収や勤務先、勤続年数、持ち家か賃貸かなど個人に関する情報のことです。

信用情報とは、ローンやクレジットカードなどの契約内容、返済や支払いの遅延有無や返済状況などの個人の取引に関する情報のことです。金融機関は、申込みがあった際に、申込者の同意を得て指定信用情報機関へ信用情報を照会しています。

金融機関はカードローンの審査基準を公開していない

銀行や消費者金融などカードローンを提供する金融機関では、独自の審査基準を設けており、審査基準を公開していません。

そのため、年収がいくらであれば審査に通過するか、年収がいくらの場合にどのくらい借り入れできるかなどを知ることはできず、カードローンの審査に落ちてしまった理由も教えられることはありません。

カードローンの審査では、年収はもちろん、勤続年数や他のローンでの借入状況など、さまざまな要素で判断されます。たとえ同じ年収500万円の人がいても、審査に通過する人もいれば通過できない人もいます。

「総量規制」は消費者金融などに適用されるもので銀行は対象外

「総量規制」とは、年収の3分の1を超える貸し付けを禁止したルールで、貸金業法という法律で定められています。総量規制は、消費者金融やクレジットカード会社などの貸金業者に定められたルールです。銀行は貸金業者に該当しないため、銀行からの借り入れは総量規制の対象外となります。

ただし、銀行カードローンなら年収の3分の1を超える借り入れができるとは限りません。

銀行も独自で定めた審査基準をもとに、申込者の借入限度額を決めています。場合によっては、総量規制と同等の借入限度額になる可能性もあります。

カードローン申込時の年収の書き方

カードローンを申し込む際は、前年の年収を記入しましょう。前年の年収は、源泉徴収票の「支払金額」欄で確認が可能です。

源泉徴収票は、1年間に勤務先から支払われた金額や納税した金額などが記載された書類で、毎年年末から翌年の1月にかけて勤務先から配布されます。

なお、次の収入もある場合は、年収に加えて記入しましょう。

  • 定期的に受領する不動産の賃貸収入
  • 年間の事業所得

会社員とは別に副業(アルバイトなど)を行っている人は、副業で得た利益も年収に含める必要があります。宝くじやギャンブルなどで得た一時的な収入は年収に含みません。

新社会人は見込み年収を記入する

新社会人の場合は、給与明細書の総支給額×12ヵ月(1年分)で計算し、見込み年収として記入します。

なお、勤続年数は0年となります。

カードローンで年収を申告するときの注意点

カードローンで年収を申告する際は、次の点に注意しましょう。

年収を申告するときの注意点

誤った情報を記入しない

カードローン申込時には、氏名や性別、生年月日などの個人情報や年収、勤務先などさまざまな情報を正確に入力する必要があります。

うっかりの入力ミスをしたり、故意に誤った情報を入力したり、わからないことを曖昧なまま入力したりなどと誤った情報を入力すると、審査がスムーズに進まない可能性があります。

収入証明書類の提出が求められる

カードローンを契約する際、申込者の返済能力を正確に把握するために、収入証明書類の提出が求められる場合があります。

貸金業法では、次のいずれかの場合に当てはまる場合は、収入証明書類の提出が必要です。

  • 貸金業者1社から50万円を超えて借り入れする場合
  • 他の貸金業者から借り入れしている分も合わせて100万円を超えて借り入れする場合

貸金業法は消費者金融やクレジットカード会社などの貸金業者に定められたルールですが、申込金額や審査内容によって銀行からも収入証明書類の提出が求められることを念頭に置いておきましょう。

たとえばマネプラスでは、申込金額が50万円を超える場合に、源泉徴収票などの収入を証明できる書類の提出をお願いしています。

なお、副業収入がある場合は、副業の収入証明書類などもあわせて提出する必要があります。

希望どおりの借入限度額にならない可能性がある

借入限度額は審査で決まるため、申込時に希望した借入限度額よりも低い金額で設定されることもあります。

ただし、契約後の返済状況によって金融機関の基準を満たせれば、借入限度額を増額できる可能性もあります。

カードローンの審査に通過できなかったときの対処法

カードローンの審査に通過できなかった場合は、次の対処法をとることで次の審査に通過できる可能性があります。

審査に通過できなかったときの対処法

他社のカードローンに申込む

どうしてもお金が必要なときは、他社のカードローンに新規申込みをするのも手段のひとつです。

ただし、短期間のうちに多数のカードローンに申し込むことは避けましょう。

金融機関は申込者の同意を得ることで、信用情報機関に記録されている他社への申込情報を照会できます。一度に何社も申し込んでいる場合、返済に困っていたり、返済能力がなかったりするのではないかと判断される可能性があります。

年収が上がったタイミングで申込む

今すぐに借り入れが必要でなければ、年収が上がったタイミングで再度申し込むのもよいでしょう。

年収が上がれば必ずしも審査に通過するとはかぎりませんが、年収は重要な審査項目のひとつであるため、審査に通過する可能性が上がります。

借入残高を減らしたあとで申込む

クレジットカードのキャッシング枠や他社のカードローンなどすでに借り入れをしている場合は、借り入れしている分を返済または完済したあとに申請するとよいでしょう。

借入残高を減らせば必ずしも審査に通るとはいいきれませんが、借入残高が減らせれば、返済能力を認められ、審査に通過できる可能性があります。

年収以上の金額をカードローンで借り入れできる?

カードローンでは、年収以上の金額を借り入れることは原則できません。

貸金業者の場合、総量規制があるため借入限度額の上限は年収の3分の1以下です。銀行カードローンの場合でも、貸金業者と同等の金額が借入限度額として設定されると考えられます。

カードローン以外のローンであれば借り入れができることもある

住宅ローンや自動車ローンなどは総量規制の対象外のため、審査に通過すれば、年収を超えた金額も借り入れできます。

総量規制の対象外にあたる貸し付けは、次のとおりです。

  • 住宅ローン
  • 自動車ローン
  • 高額療養費の貸し付け
  • 有価証券を担保とする貸し付け
  • 不動産(個人顧客または担保提供者の居宅などを除く)を担保とする貸し付け
  • 売却予定不動産の売却代金により返済される貸し付け

カードローンの借入限度額を増やす方法

カードローンでは、金融機関の基準を満たせば借入限度額を増やすことが可能です。

借入限度額が高くなるほど金利は低くなり、利息負担の軽減も期待できます。

なお、申込時と同様、借入限度額の増額には審査に通過する必要があり、収入証明書類などの提出が求められる場合もあります。

審査基準は金融機関によって異なりますが、年収が増えたり遅延なく返済できていたりすれば、増額を期待できるでしょう。

借入限度額は減らすこともできる

金融機関によっては、借入限度額を減らすことも可能です。借入限度額の減額には審査はありません。

ただし、一度減額すると、元の借入限度額に戻したくなった場合でも増額とみなされ、再度審査に通過する必要があります。減額した場合、金利が上がる可能性がある点にも注意が必要です。

「借り過ぎを防ぎたい」などの目的で借入限度額を減らしたい人は、借入先の金融機関で対応しているか確認してみましょう。

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※「お借り入れ5秒診断」は借り入れを検討する際の目安であり、実際の申込時の審査結果と異なる場合があります。

よくある質問

Q.カードローンの借入限度額の決まり方を教えてください

A.

年収をはじめとする属性情報や信用情報など、申込者のさまざまな情報で決まります。

  • 属性情報:年収、勤務先、勤続年数、持ち家か賃貸かなど
  • 信用情報:ローンやクレジットカードなどの契約内容、返済や支払いの遅延有無などの返済状況

Q.年収300万円ならカードローンでいくら借り入れできますか?

A.

借入限度額は審査によって決まるため、「年収◯万円だと△万円借り入れできる」といった目安はありません。

ただし、貸金業者に適用される「貸金業法」には、年収の3分の1を超える貸し付けはしてはならない決まり(総量規制)があります。貸金業者に当てはまらない銀行の場合も、同等の借入限度額になる可能性があります。

たとえば、年収300万円の人なら総量規制上の借入限度額は100万円です。

ただし、必ずしも最大金額が借りられるとは限りません。申込者の属性情報や信用情報、金融機関の審査基準によって異なります。

Q.カードローンの申込時に申告する年収はいつの年収を記入すればよいですか?

A.

前年の年収を記しましょう。前年の年収は、源泉徴収票などで確認できます。

新社会人などで源泉徴収票がない場合は、給与明細書の総支給額×12ヵ月(1年分)で計算し、見込み年収として記入しましょう。

Q.カードローンの申込時に嘘の年収を申告するとどうなりますか?

A.

審査に悪影響を及ぼし、審査に通過できない可能性があります。
審査に通過できなければ、カードローンは利用できません。

Q.カードローンで総量規制を超えて借り入れることはできますか?

A.

総量規制を超えて借り入れできる可能性は低いです。総量規制の対象外である銀行でも、同等の審査基準を設けている可能性があります。

なお、「おまとめローン」や「借り換えローン」などの、借り入れをしている人の負担を軽減する商品を利用したり、カードローンを借り換え目的で利用したりする場合は、総量規制を超えて借り入れができる場合があります。